市町村 2009 9 23
市町村は、いや正確に言えば市町村の職員は、
疲弊しているかもしれません。
この20年の流れは、行政サービスが、
住民に身近な市町村で受けられるように改革が進んできたと聞きます。
それに伴い、行政事務が、国から都道府県、
都道府県から市町村へ移行したと推定できます。
とりわけ、その傾向が強かったのが、福祉分野だったと思います。
こうした動きは、他の分野でも続いているでしょう。
一方で、国から指導や住民の要望で、
行政改革は続いていたと言えます。
つまり、市町村職員の定数削減が続いていたと思います。
国や都道府県から、次々と行政事務が市町村へ降りてくる一方で、
行政改革で、市町村の職員は削減されている。
これで、市町村の職員が疲弊しないか心配です。
最近、市町村の財政破綻の可能性という話を聞きますが、
市町村の人的な破綻の可能性もあるのではないでしょうか。
小さな市町村では、一人で住民票から福祉まで、
税が忙しければ、税の業務も手伝い、
町民祭りがあれば、それも手伝うというような状況と聞きます。
このような状況で、さらに国から行政事務が降りてくれば、パンクするでしょう。
仮に、一人でこなせたとしても、専門性は育たないでしょう。
一方で、近年、行政の複雑化・高度化が進んでいるという話を聞きます。
出先機関 2009 9 20
最近のニュースで、
国は、出先機関を廃止するというニュースがありますが、
これを聞いて、「大丈夫かな」と思いました。
なぜか。
それは、民間企業で考えればわかることです。
日本の大企業は、北海道支社から九州支社まであるでしょう。
これを経営改革で全部廃止して、本社のみにしてしまう。
きっと経営危機になるでしょう。
その理由は、いろいろ考えられます。
自分の手足がなくなってしまうから。
情報を収集するアンテナもなくなってしまうから。
消費者から遠くなってしまうから。
アフターサービスができなくなってしまうから。
さて、国は、どうするのか。
出先機関を廃止する代わりに、
市町村や都道府県を自分の手足代わりに使う。
これでは、かつての中央集権体制へ逆戻りになってしまいます。
安く上げるには、民間の調査会社を使う方法がありますが、
とりあえず出先機関の事業部門は廃止して、
調査部門や情報収集部門は残すという方法もあるでしょう。